レムデシビル

レムデシビルもがんばれ!

 

レムデシビルは5月中に特例承認されそうなのに、アビガンはそれができないということで、忖度だ利権だ陰謀だと騒いでいる人が多い。

新型コロナの治療薬について利権という面がないとはいわないが、アビガンの承認とは別の話である。その状況は前のエントリーに書いたとおりだ。

特例承認とは、日本と同等の薬剤承認基準を持つ国が承認した薬ならば、緊急時には国内の治験なしで承認する制度だ。これまで2薬ある。

 

製薬・医薬業界の転職支援 Answers 特例承認

https://answers.ten-navi.com/dictionary/cat04/893/

 

ただ、日本と同等の薬剤承認基準を持つ国とされているのは、現在では、英国、カナダ、ドイツ、フランスのみ、対象品目は新型インフルエンザのワクチンだけ。

ということは、米国はそもそも当てはまらず、新型コロナの治療薬は対象品目からも外れている。これらは、法律でなく政令で定められているので、アメリカがイムデシビルを承認した場合でもこのままでは国内での承認にはいたらない。

 

日経バイオテク

レムデシビルが5月に「特例承認」?相次ぐ報道で厚労省に直撃取材

https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/20/04/28/06863/

 

 安倍首相が4月28日の衆院予算委員会で、「レムデシビルの『特例承認』に向けて作業を進めている」と言ったのは、そのための政令の改正を指しているものと思われる。それさえ済めば、アメリカが第3相試験を経てレムデシビルを承認した場合は、日本も特例承認することができる。つまり広く使用できるということだ。

 

これで助かる命があるのなら、それは国産だろうが、そうでなかろうが関係ない。

忖度や利権なども関係ない。有効ならな承認するべきだ。

 

それにわかっているかぎりでは、催奇形性は知られていないらしい。他の副作用は強いらしいが、あくまで本人にとっての負担なので、最悪その患者がなくなったり、何かの後遺症を残すという問題はあるが、未来の子供たちへのリスクは少ない。

 

アビガンやレムデシビルだけでなく、その他の薬も含め複数の手段があるということは患者さんに合わせていろいろな手段が使えることになり、非常にいいことだと思う。

 

レムデシビルの第3相試験は、アビガンに比べ世界的に広く行われている。このあたりはさすがギリアド・サイエンシズ(米国の製薬会社)というところだろうか。ニュースリリースではあるが、第3相治験の情報も出だしている。

https://www.gilead.com/news-and-press/press-room/press-releases/2020/4/gilead-announces-results-from-phase-3-trial-of-investigational-antiviral-remdesivir-in-patients-with-severe-covid-19

 

今後、客観的に評価して有効であるならば、日本でも承認しないという選択肢はない。

 

大事なことなので2度いう。

 

これで助かる命があるのなら、それは国産だろうが、そうでなかろうが関係ない。

忖度や利権なども関係ない。

 

レムデシビルもがんばれ!